北のいわしノート

21世紀の青島幸男(政界以外)を目指している七代目立川談志かぶれの戯言

人種・色彩・文化の交差点:チビ黒サンボと黒いジャガーをめぐって

物語や映画、音楽の中に、私たちはしばしば「色」に象徴を見出す。

たとえば、チビ黒サンボは長年、人気の絵本だったが、偏見と誤解の象徴として教室などから姿を消した。

読み解くとき、多くの人が疑問に思うのは「なぜ黒が悪、白が善の象徴として扱われるのか」という点だ。

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ふと映画『マルコムX』における一場面を思い出す。

マルコムが辞書を書き写す姿。

彼は疑問を抱いていた。

「白=潔癖・純粋/黒=邪悪・陰・・・これが現実なのか?」と。

色に付随する意味は、文化や歴史によって作られたもので、必ずしも自然の摂理ではないことに気づかされる。

そして、同じテーマは映画『黒いジャガー』(原題:Shaft)にも表れる。

黒人の主人公が、都市の闇や犯罪と向き合う姿は、黒という色が内包する偏見や恐怖と、個人の尊厳の対比を鮮やかに描き出している。

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ここで服飾的な視点も交えてみよう。

白の反対色は黒とされる。

しかし、黒の反対色は赤だと聞けば、少し混乱する。

白と黒という単純な二元論に慣れた目には、この逆説が小さなショックとして響く。

もしかしたら「赤軍派」や「共産主義」や「社会主義」の象徴が「赤」なのは、(根拠のない個人的な印象だが)「白でも黒でもない象徴」なのかもしれない。

文化的象徴と視覚的現実のズレは、色に限らず、私たちの認識全般に共通するテーマなのだ。

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さらに音楽の世界に目を向けると、不確かな記憶ではあるが、「チャーリー・パーカー」と「ディジー・ガレスピー」が黒人初のグラミー賞を受賞したとき、あの有名な「エド・サリバン・ショー」に呼ばれた際の表情が忘れられない。

笑顔ではなく、苦虫を噛み潰したような顔で・・・

「俺たちの音楽を商品扱いするんじゃねぇ、散々差別してきたくせに、受賞したら手のひら返すのかよ」

と滲み出ていた。

日本ではレーザーディスクに残っているらしい。

見たことがある人もいるだろうか。

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さらに、差別や偏見は時に「無自覚の教育」や「社会の慣習」によって繰り返される。

黒を「危険」と見なし、白を「安全」と見なす視覚的偏見は、物語や音楽、映画の中でも反映される。

だが、マルコムや『黒いジャガー』の主人公は、その象徴性を逆手に取り、自分自身の力で解釈を更新していく。

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それ(後者)を裏付けるような事実を見直してみてほしい。

ほとんどの国の”1日の始まり”は午前零時という真夜中である。

そして旧約聖書などを重んじるユダヤイスラム圏内では午後6時が1日の始まり。

そう、夜から始まる・・・夜がなければ昼が来ない。

”夜=黒”があってこその”昼=白”となる。

また仏教などの世界では”陰陽”という考え方がある。

”陰=闇=黒”がなければ”陽=光=白”はないのである。

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そして”ラジオ深夜便”の”絶望名言”というコーナーでは”過去の名著に書かれた絶望(黒)のなかに希望(白)を見い出す”というのを行なっている。

他の記事で書いたが「ネガティブ(黒)なしにポジティブ(白)なし」という理論も成立する。

青島幸男が書く歌詞には”矛盾や失敗(黒)を笑い飛ばす事によって解決(白)とさせる手法”が散りばめられている。

また、不思議なつながりとして、囲碁の”白石・黒石”、オセロの”白面・黒面”、さらにチェスの”白駒・黒駒”へと不思議は続く。

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そして問いかけたい。「白=善、黒=悪という二元論は、私たちが学んだ社会的ルールにすぎないのでは?」と。

色の意味を疑い、象徴の裏側にある歴史や権力構造を読むことこそ、真の理解につながる。

黒が赤に転じる服飾的対比のように、常識は時に裏返るものなのだ。

音楽や文学に触れるときも同じだ。表面上の象徴だけで判断せず、その文化的背景や個人の解釈を尊重することが、深い理解につながる。

偏見を打ち破るのは、目に見える色ではなく、私たち自身の意識なのだ。

チビ黒サンボも黒いジャガーも、単なる物語や映画のキャラクターではない。

色彩や象徴、偏見と向き合う私たち自身の鏡なのだ。

白と黒、善と悪、象徴と現実の間で揺れ動く意識こそ、文化理解と人間理解の鍵である。

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そしてそれは日本における「健常と障害」にも映し出される。

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当事者として何が言いたいのかって?

”物事に白黒つけるなんてナンセンスなんだよ”

構想・構成・整文・レイアウト:北のいわし
ドラフト:ChatGPT Type-S


▶︎ 著者「北のいわし」について

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